遺され村の美術展


伽椰子


作品タイトル 「 伽椰子 」


【人形の歴史】

人形の歴史は古く、日本最古の人形は、縄文時代につくられた土偶だと言われています。
大半が女性の像であり、胸やお尻を強調したものが目立ちました。
これは、安産や子孫繁栄・豊作を願い、神事や祭祀に捧げるものだったからだと考えられています。
また、この土偶は、意図的に壊された部分がある状態で発掘されることが多いそうです。
人の魂をうつした土偶を破壊することで、穢れを祀ったのだとされています。
脚の具合が悪いなら土偶の脚を、腕の調子が良くないなら土偶の腕を破壊すると健康になれるという考えもあったらしいです。
要するに、人の身代わりとして扱われていました。
弥生時代の埴輪にも同様の役目がありました。
身分の高い人が亡くなり埋葬される際には、側近の人々も「人身御供」として生き埋めにされていたのですが、この残酷な風習をやめさせるため、人間のかわりに人形を埋葬したことに埴輪の起源があるとされています。
このように、人形とは、人間そのもの・人をうつしたものであるという考えは広く信じられてきました。
人を象った紙細工などに穢れや災厄をうつし、これを燃やしたり河に流したりすることで心身を浄化するという儀式は、今日でも行われています。
ひな祭りや道祖神を燃やす祭りなど、古代から現代まで、人形は人の罪を背負って消えていきました。

「遺され村」の風景は、私が幼少期に過ごした大好きな祖母の暮らす山村に、大変よく似ていました。
幼い頃の思い出は、今でも忘れることなく、たんぽぽの茎で作った小さな水車を谷の水に浸して遊んだり、岩の下にかくれんぼしている小さなお魚や蟹を捕まえたり、山の中に分け入って採ったアケビの果実を頬張ったり、フキノトウを誰より早く見つけ、わくわくしたりした体験を今でも大切に心の奥にしまっています。

長い年月が過ぎ、そんなふうに純粋で素朴だった私も、今になって改めて自分自身を振り返ったとき、ふたつの側面があることに気付きます。
それは、現在を軸・境界線にした過去と未来。
表向きのよき人として大きな心を持とうと取り繕った自分とその裏で、常に劣等感・様々な強迫観念にとりつかれ、萎縮し、もがいている自分。
別の回路で巡る思想。
そんな2つの思考を抱えた自分の分身を双頭の小鳥で表現しました。
この小鳥は、狭い鳥籠から放たれた自由な存在です
作品に使った小鳥を宿した人形には、胸のうちに、そっと仕舞っている幼少期の思い出と大人になってからの時には残酷で絶望さえした思い出もたくさん詰め込みました。
人形の由来を示した上記のように、人形は人の代わりになってくれるはずです。
ずっとずっと、私は、生まれ変わりたいと思っていました。
この人形の名を私の形代・身代わり「伽椰子」とし、「遺され村」に捧げたいと思います。

これからは、優しい時間がずっと流れますように。



【作家プロフィール】
2008年より、「Death’s-head Hawkmoth」として、
羽根を専門とするヘッドアクセサリー・コサージュの製作・販売を開始。
近年は、剥製を主に据えたオブジェの制作・展示や医療器具を用いた
アクセサリーの製作・販売をしています。 

facebook伽椰子ホームページ




【活動履歴】

・2017年4月8日(土)~6月4日(日) 「遺され村の美術展」出展(立体)
・2017年3月11日(土)・12日(日) 「アリスと歯車2」出展(立体・物販)
・2016年12月16日(金)~25日(日) 「亜蛮人年末展inアトリエ三月・アトリエ空白」出展(立体)
・2016年12月16日(金)~26日(月) 「召喚の蛮名~Goety✝玩具館・三隣亡」(物販)
・2016年11月26日(土)~12月11日(日) 「Flower of romance」出展(オブジェ)
・2016年10月19日(水)~30日(日) 「玩具館in nearly equal gallery」出展(物販)
・2016年8月12日(金)~21日(日) 「第5回 芝田町画廊 公募展」出展(立体)
・2016年8月10日(水)~16日(火) 『阪急百貨店うめだ本店10階スーク中央街区「うめだ半径1kmMACHIまつり」』出展(物 販)
・2016年7月17日(土)~30日(土) 「退廃市場0」出展(立体)
・2016年6月18日(土)・19日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.33」出展(物販)
・2016年6月4日(土)~12日(日) 「キメラと医療器具」個展(立体・物販)
・2016年4月2日(土)・3日(日) 『Art Way Osaka~特別篇~「アリスと歯車」』出展(立体・物販)
・2016年3月9日(水)~15日(火) 『魂絵堂ギャラリー企画「フラワーオブライフ」』出展(立体)
・2016年2月16日(火)~21日(日) 「奇形大博覧会」出展(立体)
・2016年2月4日(木)~16日(火) 「天国と地獄展」出展(立体)
・2015年12月1日(火)~14日(月) 「亜蛮人年末展inアトリエ三月」出展(立体)
・2015年10月14日(水)~25日(日) 「三隣亡in nearly equal gallery」出展(立体)
・2015年9月30日(水)~10月13日(火) 「京都マルイイベント」出展(物販)
・2015年9月3日(木)~8日(火) 「三隣亡in Zaroff」出展(立体)
・2015年8月21日(水)~29日(土) 『亜蛮人公募企画「ホルモン信仰への誘い」』出展(立体)
・2015年8月20日(木)~9月1日(火) 「第4回 芝田町画廊 公募展」出展(立体)
・2015年8月12日(水)~18日(火) 「阪急百貨店うめだ本店うめだスーク10階中央街区うめだ半径1㎞MACHIまつり 第3 弾」出展(物販)
・2015年6月27日(土)~7月1日(水) 「SUNABAアンデパンダン」出展(立体)
・2015年6月24日(水)~28日(日) 「マーダーケースアート~実録殺人事件簿<海外編>」出展(立体)
・2015年6月20日(土)・21日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.31」出展
・2015年6月12日(金)~16日(火) 「マーダーケースアート~実録殺人事件簿展<日本編>」出展(立体)
・2015年4月29日(水)~5月11日(月) 「ポルトボヌール展」出展(物販)
・2015年4月18日(土)~22日(水) 「第11回 全国美術公募作品展 ベラドンナ・アート ~時代を切り拓く女性アーティスト による美術展~」出展(立体)
・2015年3月26日(木)~4月2日(木) 「第6回小さな絵の大博覧会」出展(立体)
・2015年2月4日(水)~10日(火) 「京阪神Zakkaマルシェ Guignol&JAM POT出店」出展(物販)
・2015年1月7日(水)~13日(火) 「阪急百貨店うめだ本店うめだスーク10階中央街区うめだ半径1kmMACHIまつり 第2 弾」出展(物販)
・2014年12月17日(水)~27日(土) 「2014亜蛮人年末展」出展(立体)
・2014年11月2日(日) 「FETI-FES OSAKA」出展(物販)
・2014年10月31日(金)~11月2日(日) 「Gallerismアートセッション@天満橋」出展(物販)
・2014年10月23日(木)~28日(火) 「アバンディ東京in Zaroff」出展(物販)
・2014年9月26日(金)~10月7日(火) 『亜蛮人企画立体造形展「血と骨と皮膚」』出展(立体)
・2014年9月6日(土)~18日(木) 『eerie×伽椰子合同Exhibition「マッドターヘルアナトミア」』(立体・物販)
・2014年6月21日(土)・22日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.30」出展
・2014年5月27日(火)~6月2日(月) 「Rose Sent Hart -心臓は薔薇の香り- 1984DoDo」出展(立体)
・2014年4月18日(金)~22日(火) 「第10回記念 全国美術公募作品展 ベラドンナ・アート ~時代を切り拓く女性アーテ ィストによる美術展~」出展(立体)
・2014年2月26日(水)~3月4日(火) 「Rose Sent Hart reprise -心臓は薔薇の香り- Future Legend」出展(立体)
・2014年2月7日(金)~10日(月) 禁宮KinguU presents『鎮魂陳列室vol.3』出展(立体・物販)
・2013年12月7日(土)・8日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.29」出展
・2013年10月11日(金)~20日(日) 『亜蛮人企画「異形のみる夢」』出展(立体)
・2013年11月2日(土)~11月5日(月) 『第3回「創作表現者展」』出展(立体)
・2013年6月29日(土)・30日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.28」出展
・2013年2月15日(金)~26日(火) 『亜蛮人浪漫グロテスク展「美と醜の狭間」』出展(立体)
・2012年6月30日(土)・7月1日(日) 「名古屋クリエーターズマーケットvol.26」出展
・2012年5月26日(土)~5月28日(月) 「Green4ハートsチャリティーフェア」出展(物販)
・2012年4月15日(日)~4月21日(土) 「暗躍展」(D☆R同フロアーにて個展開催)
・2012年3月24日(土)~3月26日(月) 「魅惑のコサージュ2人展」出展



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